【この講で学習すること】 ・株式会社設立時の仕訳 ・さっそく日商簿記2級本試験で頻出!資本金計上の原則と例外 |
株式会社の設立時の仕訳
丸八株式会社は設立にあたり100株を1株当たり¥10,000で発行し、その全株について引受け・払込みを受け、払込金は当座預金とし、全額資本金とした。 |
【仕訳】
(借)当座預金 1,000,000
/(貸)資 本 金 1,000,000
丸八株式会社から見れば・・・¥1,000,000は借りてきたもの=借方
貸してくれたのは誰?・・・株主!(出資者からの出資金=資本金)=貸方
(日商簿記3級の資本金の復習は・・・簿記初心者徹底応援サイト「スキマ時間で簿記3級!開業・資本金」)
資本金計上の原則と例外
ここからが、日商簿記2級の範囲。
株主から出資してもらったお金は、原則として次の会計処理をしなければなりません。
【原則】 株式払込金額の全額を資本金に計上 |
原則があるからには例外があります。
全額を資本金に計上しないとしたら・・・?
【例外】 株式払込金額の1/2までは資本金としないことも可能 |
資本金としなかった払込金はどうするの?
「資本準備金」勘定にします!
そして、原則どおりでは問題にならないので、日商簿記2級本試験では、圧倒的に例外の方が出題されることになります。
解ける!日商簿記2級過去問レベル問題演習
丸八株式会社は設立にあたり100株を1株当たり¥10,000で発行し、その全株について引受け・払込みを受け、払込金は当座預金とした。 (1)ただし、会社法に規定する原則額を資本金に計上することとした。 (2)ただし、会社法に規定する最低限度額を資本金に計上することとした。 |
(1)原則どおり、全額資本金なので、
【仕訳】
(借)当座預金 1,000,000
/(貸)資 本 金 1,000,000
(2)最低限度額=1/2なので、資本金と資本準備金で半々にします。
【仕訳】
(借)当座預金 1,000,000
/(貸)資 本 金 500,000
/(貸)資本準備金 500,000
【株式会社設立のまとめ】 ・資本金計上の原則=株式払込金額の全額を資本金に計上 ・資本金計上の例外=株式払込金額の1/2までは資本金に計上しないこともできる ・資本金に計上しなかった株式払込金は・・・「資本準備金」へ |
▶▶▶次講「どっちがどっち?」株式会社設立に伴う「創立費」と「開業費」について