この講で学習すること
・端数利息とは(復習)
・債券売却時の端数利息の処理方法

端数利息とは(前講の復習)

端数利息とは、債券の利払日から、債券売買日までの利息(日割り計算)のことで、債券の元の所有者に帰属するものとして、債券の買主から売主に支払われるものでした。
▶▶▶前講「債券の最重要テーマその2.端数利息(取得時)へ
前回の設例では、端数利息を、計算しやすいように月割りで計算しましたが、実際には(実務も日商簿記検定2級本試験も)日割りで計算します。
そこで今回は、日割り計算の端数利息について、立場を変えて、債券を売却する場合の設例で計算、仕訳してみましょう。

債券を売却する場合の設例

【設例】
平成X1年4月30日に売買目的で購入してあったA社社債(額面@¥100につき@¥98で購入、額面総額¥100,000、満期日平成X2年12月31日、年利率3.65%、利払日6月末及び12月末)を、平成X2年2月24日に、@¥100につき@¥99で証券会社に売却した。売却代金は、端数利息とともに所定の営業日内に当座預金口座に振り込まれることになっている。端数利息については、前回利払日の翌日から売却日前日までの期間で、1年を365日とする日割り計算とする。(当社の会計期間は4/1~3/31)

だいぶ問題文も長くなり、難しく感じられるかもしれませんね。
売却時の仕訳で解答しなければならないポイントは2つあります。
1.売却損益の計算(売却金額-帳簿価額)
2.端数利息の計算

売却損益の計算

まずは端数利息のことは一旦忘れて、売却損益を考えます。
@¥100につき@¥98で買ったものを、@¥100につき@¥99で売りました。
儲けは?
有価証券の金額でいれば、98,000円で買ったものが、99,000円で売れました。
というわけで、有価証券売却損益は1,000円(益)でした。

端数利息の計算

次は端数利息の計算。
前回の利払日はX1年12月31日。
その日の翌日から、売却日(X2年2月24日)の前日、つまりX2年2月23日までの、54日分の日割り計算です。
端数利息=額面100,000円×年利率3.65%×54日/365日=540円
これを、売却代金に上乗せしてもらえます。
以上の売却損益と端数利息を仕訳に総合すると・・・

【仕訳】
(借)未収入金 99,540
/(貸)売買目的有価証券 98,000
/(貸)有価証券売却益   1,000
/(貸)有価証券利息     540

・・・「満期保有目的債券」って仕訳しませんでしたか?
債券であっても、売買目的で取得したものは「売買目的有価証券」ですよ。

端数利息のまとめ
・端数利息とは、債券の利払日から、債券の売買日までの日割り利息のこと(通常、元の持ち主に帰属する)
・裸相場とは、債券の売買価格に端数利息分が含まれていないということ
・債券の売却時は、まず売却損益を計算し、端数利息を計算する